2010年8月22日付日本経済新聞(朝刊)30面に、当社関連記事が掲載されましたので紹介
いたします。

< 「実験専門」でもう一つ / 応用力醸成へ細分化 >

 私立中学受験を目指す東京都中央区の小学6年生の男児(11)は、今年2月、新しい塾に通い始めた。受験科目である国語や算数など4教科は4年生から通う塾で学んでいた。新たな塾での目的は「理科の実験」を専門的に学ぶことだ。
 入塾は母親(41)が決めた。志望校の過去の理科の問題を見ると、教科書の内容を覚えただけでは解けないような問題が目に付いたためだ。例えば電流の働き。導線の長さや太さ、つなぎ方によって、実験結果が複雑に変わる。「実験をやるとやらないのとでは理解度がまるで違う」と母親。
 男児が通う「サイエンスTOMAS」は昨夏に大手塾「TOMAS」が始めた。現在東京と神奈川に2教室。こうした「実験塾」はここ数年、東京都内を中心に急速に増えている。
 (中略)
 「考える力」や「応用力」を育てる――。実験塾の盛況ぶりの背景には、私立中学受験の変化がある。この10年ほどの間、一部の私立中学の入試で実験関係の出題が目立つようになった。
 都内の私立中の入試担当者は「単に知識を問うのでなく、実験データから法則を導き出したり、条件を変えてどうなるか考える問題を出すようにしている」。応用力や活用力を測るには、「実験問題」が適しているという。
 一方で学校の理科教育は十分とは言い難く、02年からの学習指導要領で小学校6年生の理科の授業時間数は以前より1割減少。教員の“理科離れ”も深刻で、科学技術振興機構(埼玉県川口市)の08年の調査では、小学校教員の半数が理科の指導に苦手意識を持つ。「20〜40代は実験のノウハウが不十分な教員も多い」(東海大学教育開発研究所の福本拡志氏)
 (中略)
 知識の暗記から幅広い学力の醸成へ――。多様化、細分化に向かう塾の姿は、保護者や社会の教育観の変化も映している(以上、一部抜粋)。

 ご関心・ご興味のある方は是非ご一読ください。
以上